会津芦ノ牧温泉大川荘のエントランスを抜けると、地下から吹き抜けになったダイナミックな木造空間が視界いっぱいに広がります。中央の水辺に佇む朱色の「浮き舞台」は、まさに『鬼滅の刃』で鳴女(なきめ)が琵琶を奏でる無限城の中枢そのもの。赤を基調とした幾何学的な階段と渡り廊下が幾重にも交差する立体的な意匠は、1980年代後半の大規模改装時に設計されたものであり、アニメ公開よりもはるか以前からこの宿の象徴として親しまれてきました。
最大のハイライトとなる三味線演奏時間は毎日16:00〜18:00。着物姿の奏者が奏でる重厚で繊細な音色が吹き抜けの大空間に反響し、館内に足を踏み入れた瞬間に非日常の世界へと引き込まれます。取材現場の観察においても、16時台のロビーは到着した宿泊客の感嘆の声と撮影のシャッター音で賑わいを見せており、到着時間をこの枠に合わせて調整することが大川荘を満喫する第一歩となっています。