SNSやネット掲示板で定期的に話題となる「日本人の平均身長が縮んでいる」という説。単なる都市伝説かと思われがちですが、統計上、1978〜1980年生まれをピークに日本人男性の平均身長が微減傾向にあるのは紛れもない事実です。
明治維新以降、栄養状態の改善に伴い日本人男性の平均身長は約15cm以上も伸び続けました。1994年の学校保健統計調査では17歳男子の平均が170.9cmに達しましたが、そこを境に上昇はストップし、現在は約170.7cm前後で頭打ちとなっています。
国立成育医療研究センターなどの研究機関が指摘する「男子平均身長が縮んでいる理由」の最たる要因は、低出生体重児(出生時体重2500g未満)の増加です。1980年頃は約5%程度だった低出生体重児の割合が、妊婦の過度な体重制限志向や不妊治療による多胎妊娠の増加などにより、2000年代以降は約9.5%前後まで倍増しました。小さく生まれた子どもは成人期の最終身長がやや低くなる傾向が疫学調査で示されており、これが世代全体の数値を押し下げる構造的要因となっています。
スマートフォンやゲームの普及による小中学生の慢性的な睡眠不足や夜型化も重なり、かつてのような右肩上がりの伸びは見られなくなっています。