寄席といえば「お茶やお弁当をつまみながら、のんびり盃を傾ける」という昭和の風情を思い浮かべる方が多いかもしれませんが、現在の鈴本演芸場飲食ルールは大きく近代化されています。
現在、劇場内へのアルコール類の持ち込みや、客席での飲酒は厳格に禁止されています。また、落語の口演中は噺家が静寂の中に物語の情景を描き出すため、バリバリと音の出るスナック菓子や匂いの強い食事(揚げ物、ファストフードなど)の客席内飲食はマナー違反とされています。ペットボトルや水筒など、密閉できる蓋付きの飲料に限り客席への持ち込みが認められています。軽食をとる場合は、開場直後や中入り(休憩時間)のロビーを利用するのがスマートなルールです。
また、鈴本演芸場初心者マナーとして絶対に覚えておくべき鉄則が「座席の移動タイミング」です。演者が高座に上がって落語を話している最中の入退場は、噺家の集中を削ぐだけでなく、他の観客の視界や没入感を著しく妨げます。遅れて入場した場合やお手洗いに立つ場合は、演者同士が交代する合間(出囃子が鳴っている最中)か、15分程度設けられる「仲入り(休憩)」のタイミングを見計らって移動するのが最低限の嗜みです。