プレイガイドの先行抽選や一般発売で「注釈付き指定席」や「見切れ席」として販売されるチケットについて、実際の視界がどの程度制限されるのかは最大の懸念材料です。現地取材と広島文化学園HBGホールの見切れ席を経験した利用者のフィードバックを突き合わせると、ネット上の極端な風評とは異なる実態が浮かび上がります。
まず、同ホールにおいて「完全に見えないブラックアウト席」は存在しません。見切れとして指定される座席の多くは、1階および2階の最両端ブロック(壁際1〜3席程度)です。これらの座席で発生する見切れ現象は、ステージ左右のスピーカータワーや舞台袖幕の陰になり、「上手(かみて)の奥、または下手(しもて)の奥に演者が引っ込んだ際に見失う」という限定的なものです。メインステージの中央で歌唱・演技している最中は、視界の80%以上が問題なく確保されています。
また、2階の左右端席からはステージの床面が一部手すりやバルコニー壁の角度によって隠れることがありますが、その分ステージまでの直線距離は中央後方席よりも近く感じられるという逆転現象も生じます。定価より安価に設定されている場合や、完売公演の追加販売で購入できた場合、コストパフォーマンスの観点では極めて満足度の高い「隠れた良席」へと評価が一変することも珍しくありません。