現在運用されている東京タワーのライトアップは、大きく分けて「ランドマークライト」と「インフィニティ・ダイヤモンドヴェール」の2種類で構成されています。それぞれの特徴、使われている光源、意図された視覚効果には決定的な差異があります。
ランドマークライトは、180個の高圧ナトリウムランプおよびメタルハライドランプを使用し、タワーの骨組みそのものを内側から浮き上がらせるクラシカルな演出です。特筆すべきは夏バージョンと冬バージョンの色温度の違いです。毎年7月7日の七夕の夜から涼しげなシルバーホワイト(白色)基調の「夏バージョン」に切り替わり、10月上旬からは温かみのあるオレンジベージュ(高圧ナトリウムランプの暖色)基調の「冬バージョン」へと衣替えします。季節の移ろいを光の波長で告げるこの試みは、都市景観デザインの模範とされています。
一方、2019年の令和改元に合わせて刷新された「インフィニティ・ダイヤモンドヴェール」は、タワー全体に配置された268台のフルカラーLEDライトを個別にデジタル制御する最新鋭のシステムです。トップデッキからタワー脚部まで17段に分かれた階層ごとに無段階調色が施され、168通りもの光のグラデーションや動きのあるアニメーション演出を可能にしています。金曜・土曜・祝日の夜を中心に、月ごとの指定色や記念イベントに合わせた華やかな光が夜空を彩ります。