皇室の傘をめぐっては、インターネット上でいくつかの誤解がまことしやかに囁かれています。その代表的な2つの誤認を是正します。
第1の誤解は、「皇室が節約のために安いビニール傘を使っている」という言説です。天皇陛下の質素倹約のお人柄から「庶民感覚をアピールするための演出ではないか」と推測する声が一部にありますが、これは事実と異なります。前述の通り、使用されているのは1本1万円以上する高度な特許技術が注ぎ込まれた職人手作りの高級雨具です。安さではなく、「国民とのコミュニケーション」と「悪天候下の安全確保」を徹底追求した結果としての選択です。
第2の誤解は、「ホワイトローズは現在も宮内庁御用達の看板を掲げている」という認識です。戦前の宮内省時代には正式な「宮内省御用達」制度が存在しましたが、昭和29年(1954年)にこの制度は公式に廃止されています。現在「御用達」と呼ばれる企業は、宮内庁へ商品を継続的に納入している実績を指す通称に過ぎません。ホワイトローズ社も自ら「御用達」を誇大に宣伝することはなく、職人の愚直なものづくりによって宮内庁からの信頼を勝ち得ているのが実態です。