首ヘルニアの正式名称は頸椎椎間板ヘルニアと呼びます。人間の首は7つの骨(頸椎)が積み重なって構成されており、その骨と骨の間で衝撃を吸収するクッションの役割を果たしているのが「椎間板」です。この椎間板の外側にある線維輪に亀裂が入り、中央にあるゼリー状の組織(髄核)が外へ飛び出して、すぐそばを通る神経根や脊髄を圧迫することで様々な神経症状が引き起こされます。
よく混同される疾患に「頸椎症(けいついしょう)」があります。両者の決定的な違いは「変形した原因物質」です。頸椎椎間板ヘルニアが軟骨組織である椎間板の突出によるものに対し、頸椎症は加齢に伴って骨自体がトゲ状に変形した「骨棘(こつきょく)」や靭帯の肥厚が神経を圧迫します。ヘルニアは30〜50代の比較的若い世代から中高年まで幅広く見られる一方、頸椎症は50代以降の加齢変性が主因となる傾向があります。