ソーシャルメディアや各種掲示板、ビジネス系ブログに蓄積された新大阪丸ビル新館に対するネットの反応を精査すると、単なるひとつの貸しビルに対する評価を超えた、深いノスタルジーと実用面での信頼感が浮かび上がってきます。
「新幹線を降りて雨にほとんど濡れずに辿り着けた」「全国から集まる代理店会議の定宿ならぬ定番会場だった」という声が多数を占める一方、閉館の一報が流れた際には、大手IT企業の研修担当者が「新人研修の思い出が詰まった場所が消えて喪失感がすごい」とX(旧Twitter)に投稿し、数百件の共感リツイートを集める場面もありました。公の場で見せた哀悼とも言える反響は、この場所が高度経済成長期から平成、令和の初期に至る日本のビジネス文化を物理的に下支えしていた証拠と言えます。
一方で、近年の口コミには「昭和の薫りが残るエレベーターの待ち時間が長かった」「フロアマップが複雑で、初めて来た受講生が迷子になりやすかった」といったハードウェア面での限界を指摘する率直な意見も散見されました。利用者のリアルな生の声は、新館の退場が惜しまれつつも、時代の必然であったことを静かに物語っています。