伝統的な言葉だからこそ、実際の宴席でどのように音頭を取り、周囲はどう返せばよいのか、実践的なマナーを知っておくことが肝要です。
神社での神事後に行われる「直会(なおらい)」はもちろん、企業の創立記念式典や新春賀詞交歓会、結婚披露宴など、晴れの舞台でのスピーチ例を紹介します。
音頭を取る際のスピーチ例文
「本日はご多忙の折、〇〇株式会社の創立30周年式典にご臨席賜り、心より御礼申し上げます。ご列席の皆様のますますのご健勝と、弊社に関わるすべての皆様の末永いご発展・弥栄(いやさか)を祈念いたしまして、お祝いの杯を掲げたいと存じます。それでは――いやさかー!」
唱和する側の正しい返し方とマナー
音頭を取る方が「いやさか!」と発声した場合、唱和する参加者側の返礼マナーは非常にシンプルです。
- 唱和の言葉:音頭に合わせて全員で「いやさか!」と力強く復唱します。「乾杯」と言い換える必要はありません。
- 所作のポイント:グラスを目の高さまで掲げ、周囲の方々と軽くアイコンタクトを取りながら笑顔で応じます。神事の席(かわらけ等を使用する場合)では、杯を両手で丁寧に持ち、胸の高さから少し掲げるのが美しい所作です。
- 杯の扱い:「乾杯」のように無理に一気飲みをする必要はありません。一口含んだ後、同席者へ軽く一礼して歓談に移ります。
現場のブライダル関係者や式典運営ディレクターへの取材でも、「『乾杯』の代わりに『弥栄』を用いることで、会場全体の品格が一気に引き締まり、参列者の記憶に深く残る演出になる」という評価が多く寄せられています。