県名を冠する「前橋駅」と、その西側に位置する「新前橋駅」。両駅の利便性を分ける最大の要因は、JR東日本の路線構造と運行系統の設計にあります。前橋駅に乗り入れている路線が事実上両毛線のみであるのに対し、新前橋駅は両毛線・上越線・吾妻線の3路線が集約するジャンクションとして機能しています。
この路線網の差は、日々の運行ダイヤに決定的な違いをもたらします。高崎方面へ向かう場合、新前橋駅からは上越線(渋川・水上方面発)、吾妻線(草津・万座・長野原方面発)、そして両毛線(小山・伊勢崎・前橋方面発)の列車がすべて同一方向へ流れ込むため、日中から通勤時間帯にかけての高崎駅アクセスが圧倒的に高頻度化します。
新前橋駅の時刻表を確認すると、日中でも1時間に4〜6本の列車が運行されており、時刻表を細かく意識せずともホームへ向かえば数分〜十数分で次の電車に乗れる環境が整っています。一方の前橋駅から高崎方面へ直通する列車は1時間に2〜3本程度にとどまり、新前橋駅での乗り換えを余儀なくされるケースも珍しくありません。この「待たない・迷わない」運行ダイヤの密度こそが、実用面で新前橋駅が圧倒的支持を集める最大の根拠です。