日本の英語教育では「人間」を主語にする文章を多用する傾向がありますが、実務の英文レポートやTOEICテストで圧倒的に差がつくのが「allow O to do 無生物主語」の運用能力です。英語圏では、「物・技術・出来事」が引き起こすポジティブな結果を、無生物主語を用いて端的に記述する論理展開が極めて好まれます。
例えば「最新のAIツールのおかげで、私たちは翻訳作業を半減できた」という事象を表現する場合、学習初期は接続詞を使って「Because we use the latest AI tool, we can reduce...」としがちです。しかし、無生物主語構文を使いこなすプロのビジネスライティングでは以下のように表現します。
The new system allows employees to access records remotely.
(新システムにより、従業員はリモートから記録にアクセスできる)
ここで重要なのが「allow O to do 書き換え」のバリエーションです。文脈やトーンに合わせて以下のパターンへ自在にパラフレーズできるスキルが、allow O to do TOEIC頻出問題への対応力を飛躍させます。
- enableへの書き換え(機能・ツールの強調):
The new system enables employees to access records remotely. - make it possible forへの書き換え(客観的事実の記述):
The new system makes it possible for employees to access records remotely. - 副詞節(Thanks to / Because of)への書き換え:
Thanks to the new system, employees can access records remotely.
TOEIC Part 5(短文穴埋め問題)では、空欄の直後に目的語(employees)と「to access」が並んでいる構文において、選択肢の中から第5文型を作れる動詞(allow)を瞬時に選ばせる設問が頻出します。使役動詞makeやletが「原形不定詞」を要求するのに対し、allowは「to不定詞」を従えるという文法上の絶対原則が解答速度の決め手となります。