即位の礼とは?大嘗祭との違いや費用・世界の反響まで儀式の全貌を解説

即位の礼とは?大嘗祭との違いや費用・世界の反響まで儀式の全貌を解説

即位の礼とは?大嘗祭との違いや費用・世界の反響まで儀式の全貌を解説に関する疑問や疑問点をわかりやすくまとめました。詳細を読もうことができます。

荘厳な儀礼の裏側には、一般にはあまり知られていない歴史的経緯や、現代の法解釈に起因する繊細な配慮が数多く隠されています。ここではネット上で散見される誤解を正し、その真相に迫ります。

誤解1:「即位の礼」は即位した日に行われるもの?

前述の通り、即位の礼は即位当日にすべて完了する儀式ではありません。即位当日に執り行われるのは「剣璽等承継の儀」と「即位後朝見の儀」のみです。国内外に宣言する「即位礼正殿の儀」までには数カ月から半年以上の準備期間が設けられます。これは大正・昭和・平成・令和いずれの時代も同様であり、国際儀礼(プロトコル)としての案内や、膨大な儀式施設・装束の設営・修繕に時間を要するためです。

誤解2:高御座の構造は神道そのもので政教分離に反する?

高御座の形状や儀式のあり方をめぐっては、過去に政教分離原則(憲法第20条・第89条)に関わる違憲訴訟が複数提起された歴史があります。「天孫降臨の神話を模した高御座に天皇が昇ることは、神道儀礼の肯定ではないか」という主張です。

しかし、政府の公式見解および最高裁の判例動向において、高御座は「皇位の世襲という憲法上の制度を象徴する歴史的調度品」と定義されています。さらに、平成および令和の儀式では政教分離に厳格な配慮がなされました。内閣総理大臣が高御座を見上げる形で「寿詞(よごと=祝辞)」を述べる位置関係を改め、同じ松の間の床面からお祝いを述べて万歳三唱を行う形式を採用するなど、主権在民の原則と矛盾しない儀礼空間の再構成が図られているのです。

山下 哲也
著者

山下 哲也

デジタルガジェットとスマート家電の検証記事を多数執筆。失敗しないモノ選びを提案します。