三越の包装紙に隠された秘密!やなせたかしが手がけた名作デザイン

三越の包装紙に隠された秘密!やなせたかしが手がけた名作デザイン

三越の包装紙に隠された秘密!やなせたかしが手がけた名作デザインにまつわる興味深い視点を分かりやすく発信ます。

猪熊弦一郎氏から届いた「華ひらく」の原画には、実は「三越」の文字が一切入っていませんでした。純粋なアート作品として完成されていたため、文字を入れることで絵の調和が崩れることを懸念したのです。しかし、百貨店の包装紙である以上、店名をどこかに入れなければならないという実用上の課題がありました。

そこで猪熊氏は「デザインの中に溶け込むような英字の文字を入れてほしい」とリクエストを出します。その大役を任されたのが、宣伝部員だったやなせたかし氏でした。

やなせ氏は、猪熊氏の描いた柔らかな曲線に合わせて、アルファベットの筆記体で「mitsukoshi」の文字をひとつひとつ手作業でレタリングしていきました。あえてすべて小文字をベースにし、流れるようなストロークで図案の隙間に配置されたロゴは、絵画の一部のように自然に溶け込み、見事に完成へと導かれたのです。

加藤 愛美
著者

加藤 愛美

マーケティングと消費者心理のトレンドを分析し、現代のヒット商品の背景を読み解きます。