生ハムピザを調理する際、最も多くの人が迷うのが「焼く前に乗せるか、焼いた後に乗せるか」という問題です。結論から言えば、生ハムは必ず「ピザが焼き上がった直後」に乗せるのが鉄則です。
イタリア伝統のプロシュートやハモンセラーノなどの生ハムは、長期熟成によって凝縮された旨味としなやかな水分量を保っています。生ハムの脂の融点は約25〜30℃と非常に低く、手のひらの温度や焼きたてのピザ生地の熱気だけで自然に溶け出します。これをピザと一緒に高温のオーブンやトースターで加熱してしまうと、急激な脱水によってタンパク質が凝固し、塩分濃度が跳ね上がってジャーキーのように硬直してしまいます。
ピザ生地とベースのチーズ・ソースをしっかり焼き上げ、熱々の状態で取り出した天板の上で、ふんわりと空気を含ませるように生ハムを広げて乗せる。これによって、生地の余熱で生ハムの脂が透明に艶めき、芳醇なナッツ香が立ち上る極上の仕上がりを実現できます。