下鴨神社のご利益は多岐にわたりますが、とりわけ「縁結び」「美麗・健康」「厄除け」の3分野において際立った霊験が語り継がれています。
境内南側に位置する摂社・相生社(あいおいのやしろ)は、京都屈指の縁結びスポットです。御神木の「連理の賢木(れんりのさかき)」は、2本の木が途中で1本に結ばれ、根元には子供の木が生えているという奇跡的な形状をしており、縁結びや夫婦円満、家内安全の象徴とされています。絵馬を持ち、願いを込めながら御神木の周囲を回る独特の参拝手順が定着しています。
一方、女性参拝者の行列が絶えないのが、糺の森の南端に鎮座する河合神社(かわいじんじゃ)です。神武天皇の母である玉依姫命を祀り、古くから女性守護・美麗祈願の聖地として知られています。手鏡の形をした「鏡絵馬」に普段使っているメイク道具やクレヨンで自身の理想の顔を描き、裏面に願い事を記して奉納する風習は、外見だけでなく内面からの美しさを磨く誓いとして広く親しまれています。
また、境内北東の御手洗池(みたらしのいけ)で行う「水みくじ」も外せません。授与所で引いた白紙のおみくじを御手洗池の清流に浮かべると、徐々に文字が浮き出て運勢が告げられます。この池から湧き出る水泡を模して作られたのが「みたらし団子」の起源とされており、毎年土用の丑の日に催される「みたらし祭り(足つけ神事)」では、無病息災を願って池に足を浸す多くの参拝者で賑わいます。