利用者が最も直面する「PASMO Suica どっちが得」という命題に対し、還元率の観点から明確な回答を提示するならば、単独での汎用性と最大還元率においてSuicaが優勢です。その中核を担うのが、JR東日本が展開する乗車ポイント制度と決済ネットワークのシナジーです。
JR東日本エリアでモバイルSuicaを利用して鉄道に乗車した場合、JRE POINT 還元率は脅威の2.0%(50円ごとに1ポイント)に達します。カード型Suicaの場合は200円ごとに1ポイント(0.5%)にとどまるため、モバイル化するだけで還元率は4倍に跳ね上がります。さらに、JR東日本グループの「ビューカード」を紐づけてチャージを行うと、ビューカード Suicaチャージ特典として1.5%のポイントが上乗せされ、合計還元率は実質3.5%にまで達します。
一方、PASMO陣営のポイント還元は私鉄各社の個別施策に依存しています。代表的な東京メトロの「メトポ(メトロポイントクラブ)」では、事前に登録したPASMOで東京メトロ線に乗車するとポイントが付与されます。平日の通常乗車では1乗車あたり数ポイント程度ですが、休日利用やオフピーク乗車、あるいは1ヶ月間の利用回数が重なることで付与率が跳ね上がる「利用回数ボーナス」が設計されています。東急電鉄の「TOKYU POINT」や小田急電鉄の乗車ポイント制度も同様に、各社線内での利用頻度に応じた還元設計を敷いています。
オートチャージ おすすめ クレジットカードの観点で見ても、利便性の差は歴然です。Suicaは各種ビューカード(「ビュー・スイカ」カードやビックカメラSuicaカードなど)を設定することで駅改札タッチ時に確実なオートチャージが実行されます。PASMOも東急カードやTo Me CARDなどの私鉄系クレジットカードと連携することでオートチャージが可能ですが、鉄道事業者ごとに最適なカードが分散しているため、複数私鉄をまたいで利用するユーザーにとってはポイント集約が困難になりやすいという構造的課題を抱えています。