通勤電車からクロスシートが消えた理由とは?最新座席事情と進化の行方

通勤電車からクロスシートが消えた理由とは?最新座席事情と進化の行方

通勤電車からクロスシートが消えた理由とは?最新座席事情と進化の行方の真相や最新動向に迫る! 専門的な視点で紐解きます。

「朝ラッシュ時は収容力のあるロングシートにしたいが、夕方や観光利用では快適なクロスシートを提供したい」――この相反するニーズを技術で解決したのが、座席が自動回転して両方の形態に切り替わるデュアルシート(可変座席)です。

1996年に近畿日本鉄道が導入した「L/Cカー(Long/Cross)」を皮切りに、現在では関東大手私鉄各社でも主力車両として定着しています。

【デュアルシートを導入している主な路線と車両】

  • 東武鉄道:50090型(東上線「TJライナー」・快速・普通)
  • 西武鉄道:40000系(「S-TRAIN」「拝島ライナー」など)
  • 京王電鉄:5000系(「京王ライナー」・通常運用)
  • 東急電鉄:6020系・5050系(大井町線・東横線の「Q SEAT」)
  • 京急電鉄:1000形1890番台「Le Ciel」(「モーニング・ウィング号」など)
  • 近畿日本鉄道:5800系・5820系などのL/Cカー(奈良線・大阪線・名古屋線)

デュアルシートの強みは運用の柔軟性です。平日の朝ラッシュ時はロングシート形態で運行して混雑をさばき、夕夜間の帰宅ラッシュ時や休日はクロスシート形態に転換して有料座席指定列車として運行します。鉄道会社にとっては1編成の車両を高効率にフル稼働できる切り札となっています。

池田 達也
著者

池田 達也

Webメディアでの編集・執筆歴10年。読者の好奇心を刺激するストーリー作りを心がけています。