保全措置とは?不動産取引の倒産リスクを防ぐ鉄則と3つの保全方法

保全措置とは?不動産取引の倒産リスクを防ぐ鉄則と3つの保全方法

保全措置とは?不動産取引の倒産リスクを防ぐ鉄則と3つの保全方法についての真相をお届けします。

宅地建物取引業法における保全措置では、手付金等の安全性を担保するために、国が認めた3つの保全スキームが法制化されています。売主側の不動産業者は、これらいずれかの契約を第三者機関と締結し、その証明書を買主に交付しなければ手付金を受領することができません。

1. 銀行等との保証委託契約(完成・未完成共通)

売主が銀行、信用金庫、農業協同組合などの指定金融機関と保証委託契約を締結する方法です。万が一売主が倒産して引き渡しができなくなった場合、買主からの請求に基づき、銀行が売主に代わって手付金等の全額を速やかに返還します。大手デベロッパーの分譲マンションや建売住宅で広く採用されている信頼性の高いスキームです。

2. 保険事業者との保証保険契約(完成・未完成共通)

国土交通大臣が指定する保険事業者(住宅保証機構など)との間で保証保険契約を締結する形態です。売主が倒産等の事由によって手付金を返還できなくなった際、保険会社から直接買主に対して保険金が支払われます。中小規模の不動産業者による開発物件でも幅広く利用されています。

3. 指定保管機関による保管(完成物件のみ適用可能)

国土交通大臣が指定した指定保管機関(信託会社や信託銀行など)に、売主が受領した手付金をそのまま預託・信託して管理する方法です。注意すべきは、この指定保管機関による信託方式は「完成物件」のみに認められており、未完成物件では利用できないという法的制限が存在する点です。工事中の物件は竣工・引き渡しリスクが高いため、機関保管ではなく確実な連帯保証機能を持つ銀行保証または保証保険のいずれかでなければ認められていません。

橋本 菜々子
著者

橋本 菜々子

グルメと旅を愛するフリーライター。全国各地の隠れた魅力を独自の視点から紹介します。