ネット上の掲示板やSNSでは定期的に「龍谷大学の瀬田キャンパスは、近い将来京都に移転するのではないか」という憶測が飛び交います。この龍谷大学瀬田キャンパス 移転の噂と真相について、公式発表資料や大学の設備投資状況を綿密に確認すると、全面移転の可能性は極めて低いことが分かります。
なぜこのような噂が定期的に再燃するのでしょうか。その背景には二つの要因があります。第一に、2000年代以降に関西の多くの大学(同志社大学や立命館大学、関西学院大学など)が文系学部を中心に都心部へキャンパスを回帰・新設させた潮流があったこと。第二に、かつて深草キャンパスの再開発や学舎整備のタイミングで、学部配置の見直しが議論された過去があるためです。
しかし、瀬田キャンパスの現況を見れば、全面移転が現実的でない理由は明白です。同キャンパスには、産学連携の拠点である「龍谷エクステンションセンター(REC)」をはじめ、高度なクリーンルーム、放射性同位元素実験施設、電子顕微鏡などの大型精密分析装置群、そして農学部の広大な実習農場が集約されています。これら数十億円から数百億円規模の施設インフラを京都市内の手狭な敷地に移転・再現することは物理的にも財政的にも困難です。
大学側も瀬田キャンパスの施設改修や研究棟のアップデートを継続して実施しており、むしろ「科学技術と地域共創の基幹拠点」として長期的に位置付けています。「近いうちに京都へ引っ越せる」という淡い期待を持って入学すると肩透かしを食らうことになりますが、逆に言えば、腰を据えて研究に打ち込める環境が恒久的に保証されている証左でもあります。