「花火は一瞬で消えるからこそ、一生の記憶に残る」――そう語るのは、現代の名工として知られる青木昭夫(株式会社イケブン 煙火師)だ。今夜のプログラムには、伝統技術の粋を集めた大迫力の尺玉だけでなく、最新の点火コンピューターで100分の1秒単位まで制御されたミュージックスターマイン・尺玉(花火ジャンル)が惜しみなく投入される。
公益社団法人日本煙火協会が厳格に定める安全基準のもと、日本の煙火製造・打揚業は世界的にも類を見ない高度な進化を遂げてきた。音楽のリズムやメロディの起伏に完全にシンクロして夜空へ放たれる光の粒は、もはや単なる祝祭の余興ではなく、計算し尽くされた総合芸術だ。重低音の響きが胸骨を震わせるあの感覚は、現地でしか味わえない。