不要になったCDを店頭へ持ち込んだ際、「数百枚持ち込んだのに査定額が数百円にしかならなかった」という落胆の声はSNSや掲示板でも頻繁に見られます。ブックオフをはじめとする総合リユースショップのCD回収・買取現場では、国内流通量の多い90年代J-POPの通常盤やミリオンセラー作品は供給過多となっており、1枚あたり数円〜10円、場合によっては値段がつかず「無償引き取り」となるケースが珍しくありません。
しかし、中古CD市場全体の価値が暴落しているわけではありません。近年は以下のような特定カテゴリにおいて、取引相場が顕著に高騰しています。
- 昭和・平成初期のアニメソング・ゲームサントラ:サブスクリプション未解禁音源が多く、海外コレクターからの引き合いが強い。
- 80年代初期の初期プレス盤・初回限定仕様:マスタリング違いや帯(オビ)付き完品はマニア間でプレミア化。
- クラシック・現代音楽の全集ボックス:生産数が限られており、安定した中古需要を維持。
- 8cm短冊シングルCD:再生環境の希少化とレトロブームが重なり、特定アーティスト盤に数千円以上の値がつく事例。
また、CDの流通史においては、盤面の製造不良(アルミ蒸着層の劣化・剥離など)や著作権表記の不備、ライナーノーツの誤記載等を原因として、レコード会社から「CD自主回収」のアナウンスが出された過去作品が存在します。こうした自主回収対象となった初期流通品は、市場から姿を消したことでかえってコレクターズアイテム化し、宅配買取の専門査定員によって思わぬ高額評価を受ける実例も確認されています。