追い詰められた住民たちを守るため、自治会連合会は連日対策会議を開き、行政への公開質問状を提出するなど粘り強い抵抗を続けている。しかし、高齢化が進む組織の体力は限界に近づきつつあるのが実情だ。
団地の解体は、単なる建物の消滅にとどまらない。地域社会学の専門家は次のように指摘する。「団地には半世紀かけて培われた、見守りや互助の強固なネットワークが存在します。再開発による強制的な立ち退きは、この無形の社会資本を一瞬で瓦解させ、高齢者の孤独死リスクを跳ね上げることになります」。目に見える建物だけでなく、人間関係そのものが解体されようとしているのだ。