進学塾の公開データや高校受験市場の定点観測によると、青山高校の難易度指標はここ数年で一段上のステージへと到達しました。都立受検のデファクトスタンダードである「Vもぎ」における合格可能性60%基準の偏差値は70〜71に達しており、駿台模試の中学校対象テストでも偏差値58〜59をマークしています。これは日比谷高校や西高校に肉薄し、戸山高校と並ぶ都立トップクラスの難易度です。
さらに注目すべきは、東京都立青山高等学校の倍率推移です。都立高校入試で男女合同選抜が完全定着した現在も、青山高校の人気は衰える兆しがありません。定員約280名に対して推薦入試・一般入試ともに志望者が殺到し、一般入試の実質倍率は毎年のように1.8倍〜2.1倍の間で推移しています。都立重点校のなかでも、これほど高倍率が常態化している学校は極めて稀です。
この都立青山高校の難化理由には、明確な3つの構造的背景が存在します。
第1に、外苑前駅から徒歩3分という圧倒的なアクセスの良さです。山手線圏内・城南・城西エリアのみならず、多摩地域や城北エリアからも通学しやすく、広域から優秀層を吸い寄せるハブとなっています。
第2に、後述する難関国公立大学への現役合格率の劇的な改善です。国公立志向を強める保護者世代の間で「予備校頼みにならずに鍛えてくれる学校」としてのブランドが浸透しました。
第3に、「行事も部活も妥協しないスマートな進学校」を渇望する中学生の心理に、名物行事「外苑祭」を中心とする校風が完璧に合致した点です。単に机に向かうだけのエリート養成所ではなく、青春を謳歌した上で難関大を突破するという青山特有のスタイルが、Z世代の受検生と保護者の支持を集めています。