医療系コミュニティやSNS上には、「たかが突き指」と過信した結果、長期間の不自由を強いられた当事者たちの切実な告白が溢れています。
草野球の捕球ミスで親指の付け根を痛めた30代男性は、当時の様子を手記でこう振り返っています。「受傷した瞬間は激痛が走ったものの、指は一応動いたので『突き指のひどい版』だと思い込み、市販の湿布を貼って会社へ通い続けました。しかし3週間経ってもドアノブを回せず、ペットボトルのキャップを開けることすらできない。異変を感じて専門の病院を受診したところ、靭帯が完全に千切れて骨の間に巻き込まれており、即座に入院・靭帯再建手術を告げられました。医師からは『受傷後すぐに来ていればギプス固定だけで治せたのに』と言われ、激しい後悔に襲われました」。
現場の理学療法士や手外科医のヒアリング調査でも、同様の事例は日常茶飯事です。特に多いのが、「内出血が手のひらや手首のほうまで青紫色に広がっていたのに、冷湿布だけで1カ月耐えてしまった」というケースです。皮膚表面に鮮烈な紫斑(内出血)が浮き出ている事象は、皮下深部の靭帯断裂や骨皮質の損傷によって多量の血液が漏れ出している動かぬ証拠です。痛みの強さだけで判断せず、変色と機能障害の程度を客観視することが不可欠です。