練成会を象徴するイベントとして長年語り継がれているのが、長期休暇中に行われる「選抜合宿」や「限界突破特訓」です。ネット上では「過酷すぎる」「ハチマキを巻いて1日中缶詰にされる」といった噂が飛び交っていますが、その実態はどのようなものなのでしょうか。
合宿の基本スケジュールは、まさに「勉強漬け」の極致です。朝8時台の小テストから始まり、夜の21時や22時過ぎまで、食事や休憩を挟みながら1日あたり10〜12時間近い学習時間が課されます。参加者全員が特製ハチマキを締め、壇上の講師陣による激しい檄(げき)とカウントダウンタイマーの電子音が鳴り響く中、入試予想問題や弱点補強プリントをひたすら解き進めます。
卒塾生の手記や体験談には、過酷さと達成感の入り混じったリアルな感情が記されています。
「最初は親に行けと言われて嫌々参加した。周りのライバルが誰一人ペンを止めない異様な集中力に圧倒され、2日目からは自分も負けたくない一心で問題を解いていた。合宿が終わった瞬間、これだけやり切ったのだから入試本番も絶対に大丈夫だという自信に変わった」(札幌南高校 合格者・卒塾生の手記より引用)
「正直に言って体力的には限界だった。夜の部屋でも確認テストの暗記に追われ、精神的にも追い込まれた。ただ、受験直前のプレッシャーを体験できたことで、本番の試験会場では全く緊張しなかった」(秋田高校 合格者・卒塾生の手記より引用)
現代の感覚からすると一種の「スパルタ式」に映る演出ですが、受験期特有の甘えを断ち切り、限界を超えて集中し続ける体験が、生徒の精神的タフネスを鍛え上げる装置として機能していることが取材から浮き彫りになります。