SNSや写真集で目にする冬のシマエナガは、まるで大福やおにぎりのように真ん丸で、首のくびれすら見当たらない極上の愛らしさを誇ります。ところが、初夏から盛夏にかけて撮影された写真を見ると、首まわりがはっきりとくびれ、胴体は引き締まり、目つきさえもシャープで精悍な小鳥が写し出されます。
このギャップに対し、ネット上では「暑さで夏バテしてやつれてしまったのではないか」「別の種類の鳥と混同されているのではないか」といった憶測が飛び交うことも少なくありません。しかし、現場の野鳥写真家や鳥類研究者の観察データによれば、これこそがシマエナガの本来の骨格と活動的な日常の姿です。
冬のシマエナガは氷点下20度を下回る北海道の極寒を耐え抜くため、羽毛を限界まで膨らませて空気の断熱層を作っています。対して夏は、活発に飛び回りながら昆虫や幼虫を捕食し、雛を育てるエネルギーに満ちた季節です。余分な空気の層を抜き、身軽になったシルエットこそが、夏のシマエナガが放つ生命力あふれるリアルな姿なのです。