鳥羽潤を語る上で欠かせないもう一つの側面が、本格的なバンド・音楽活動です。1999年、鳥羽潤は自らロックバンド「Raz-Through(ラズ・スルー)」を結成し、ボーカル&ギターとしてメジャーデビューを果たしました。
当時のインタビューや音楽関係者の証言によると、鳥羽潤にとって音楽は単なる「俳優のサイドビジネス」ではなく、自らの内面にあるリアルな言葉と感情をダイレクトに吐き出すための不可欠な表現手段でした。ストレートなギターロックサウンドに乗せて歌われる楽曲群は、俳優として求められるパブリックイメージとは異なる、骨太で生々しいアーティストとしての一面をファンに印象づけました。
バンド活動休止後も、音楽で培ったリズム感や身体感覚、ライブ現場での度胸は、現在の舞台演劇や重厚なドラマでの芝居作りに確実に還元されています。ジャンルを越境して表現を追求した経験が、彼の演技に厚みをもたらしています。