昭和の時代から広く信じられてきた「蜂に刺されたら尿やアンモニアをかける」という民間療法は、医学的に完全な誤りであり有害です。蜂刺されにアンモニアがNGとされる理由は、蜂毒の主成分がアミン類やペプチド、酵素群であり、アルカリ性で中和できる単純な酸性物質ではないためです。それどころか、傷口にアンモニアを塗ると皮膚が激しくかぶれて化学熱傷を起こし、雑菌感染のリスクを高める結果に終わります。また、口で毒を吸い出す行為も、口内の微細な傷から毒が血管に入り込む危険があるため行わないでください。
痛みを伴う局所の腫れや痒みに対処する場合、蜂刺されに有効な市販薬としては「抗ヒスタミン成分」と「ステロイド(副腎皮質ホルモン)成分」が配合された軟膏やクリーム(例:ヒドロコルチゾン酪酸エステルやプレドニゾロン吉草酸エステル酢酸エステル配合の外用薬)が適しています。ステロイドが患部の過剰な炎症を鎮静化させ、抗ヒスタミンがアレルギー性の痒みを緩和します。