中国海警局はなぜ尖閣領海侵入を繰り返すのか?海警法の罠と最新実態

中国海警局はなぜ尖閣領海侵入を繰り返すのか?海警法の罠と最新実態

中国海警局はなぜ尖閣領海侵入を繰り返すのか?海警法の罠と最新実態の具体的な内容に迫る! わかりやすい言葉でまとめました。

中国海警局が現在の姿に至るまでには、明確な中国海警局の軍事化の経緯があります。2013年以前、中国の海洋管理は「五龍」と呼ばれた複数の行政機関(国家海洋局海監総隊、農業部漁業局、公安部辺防海警部隊、税関総署、海事局)に分散していました。これらを統合して誕生したのが海警局ですが、決定的な転換点は2018年に訪れました。

習近平指導部は軍機構改革の一環として、海警局を行政機関から切り離し、中国共産党中央軍事委員会の直接指揮下にある人民武装警察部隊(武警)へと編入しました。この改編により、海警局は名実ともに軍の指揮チェーンに組み込まれ、有事の際には人民解放軍の直接的な指揮下で作戦行動を展開する「第二の海軍」となったのです。

さらに国際社会に強い衝撃を与えたのが、2021年2月に施行された「海警法」です。最大の懸念事項は、同法第22条に明記された中国海警法に基づく武器使用の権限です。国家主権や管轄権が外国の組織や個人によって侵害された場合、海警局は武器使用を含む一切の必要な措置を講じることができると規定されています。

国際法上、警察機関による武器使用は相手の違法行為や危害に対抗する比例原則(正当防衛・緊急避難)に厳格に縛られます。しかし、海警法は「主権侵害」という極めて主観的かつ政治的な判断基準で武器使用を容認しており、尖閣周辺海域において日本側の正当な公務執行や漁船の活動を一方的に主権侵害と見なし、発砲に踏み切る法的リスクを内包しています。

山本 拓海
著者

山本 拓海

デジタルガジェットとスマート家電の検証記事を多数執筆。失敗しないモノ選びを提案します。