実際の医療現場におけるオーラルディアドコキネシスの検査手順は、極めてシンプルかつ非侵襲的だ。患者に対する肉体的負担が少なく、数分で完了する。
従来の検査方法では、ストップウォッチを用いて5秒間発音させ、検者がカウンターを押してカウントする手法が取られていた。近年は測定精度の均一化とヒューマンエラー排除のため、専用のデジタル機器である「健音くん(けんおんくん)」などの自動測定器が標準的に活用されている。
「健音くん」を用いた測定手順は以下のステップで進行する。
1. 受検者の口元から適正な距離にマイクをセットする。
2. 大きく息を吸い込んでもらい、合図とともに「パ・パ・パ…」とできるだけ速く、明瞭に5秒間連続で発音する。
3. 機器が発音の音圧ピークを自動認識し、5秒間の総発音数から1秒あたりの平均発音回数を算出・表示する。
4. 同様の手順で「タ」と「カ」についても個別に測定を実施する。
検査時の注意点として、スピードを意識するあまり発音が不明瞭(例:「パ」が「ア」のように崩れる)になると、機器が正確に音節を拾えず誤測定につながる。しっかりと唇や舌を動かしながら最大限の速度を出すことが、正確なデータを取得するための必須条件となる。