人気漫画のドラマ化には常に厳しい視線が注がれる。特に東村アキコの原作は、鋭利なギャグセンスと痛烈な社会洞察が同居する独特の世界観を持っているため、実写で再現するのは容易ではない。しかし本作は、見事に漫画実写化の成功例として歴史に名を刻んだ。
その中核を担った坂口健太郎は、原作の持つテンポ感を損なうことなく、生身の人間としてのリアルな呼吸をKEYというキャラクターに吹き込んだ。二次元的なキザなセリフであっても、彼の自然体な佇まいを通すことで違和感なく視聴者の胸に響く。原作ファンをも納得させたこの表現力こそが、彼が実写化作品において引っ張りだことなった原点と言えるだろう。