映画『Run』が映す「怖い親」の正体!支配と歪んだ愛の心理学

映画『Run』が映す「怖い親」の正体!支配と歪んだ愛の心理学

映画『Run』が映す「怖い親」の正体!支配と歪んだ愛の心理学にまつわる興味深い視点を詳しく紐解きます。

本作を極上のサイコスリラーへと昇華させたのは、主演を務めた名優サラ・ポールソンの凄絶な演技力と、監督アニッシュ・チャガンティの手腕だ。サラ・ポールソンは、狂気と慈愛が紙一重で同居する母親役を見事に体現。彼女の浮かべる微笑みが一瞬で冷徹な脅威へと変貌する様は、観客の皮膚感覚に直接訴えかける恐怖を生み出している。

デビュー作『searching/サーチ』で映画界に衝撃を与えたアニッシュ・チャガンティ監督は、限定された空間と限られた小道具を駆使し、息をもつかせぬ緊張感を構築した。車椅子という身体的制約を持つ主人公が、階段一つ降りるのにも死力を尽くさねばならない状況設定。カメラワークと音響設計の緻密さが、観客を主人公と同じ孤立無援の境地へと追い込んでいく。

池田 達也
著者

池田 達也

Webメディアでの編集・執筆歴10年。読者の好奇心を刺激するストーリー作りを心がけています。