数あるレパートリーの中でも、リスナーの間で特に深い議論を呼んでいるのが「カスミソウ」と「オマケ」という対照的な2つの名曲です。
まず、切ないメロディが際立つ「カスミソウ」の意味について紐解きます。カスミソウの花言葉には一般に「清らかな心」「無邪気」「幸福」「感謝」といったポジティブな意味が存在しますが、楽曲内で描かれるのは「他の鮮やかな花(本命の恋)を引き立てるためだけの脇役」としての哀しいメタファーです。どんなに純粋に相手を想っていても、相手の世界の中心にはなれなかった自分自身をカスミソウに重ね合わせ、叶わぬ恋の幕引きを受け入れる切なさが、透明感のあるギターのアルペジオと相まって胸を締め付けます。
一方、より毒性の強い恋愛感情を抉り出したのが「オマケ」の歌詞考察です。この曲の主人公は、相手にとって「本命になれない都合のいい存在」、すなわち雑誌の付録やお菓子のオマケのようなポジションであることを自覚しながらも、関係を断ち切ることができません。心理学でいう「認知的不協和」や「承認欲求への渇望」が生み出す歪な共依存関係が、軽快なビートの裏側に潜む冷え切った絶望感として表現されており、聴く者に痛烈な爪痕を残します。