「朝は綺麗に結べていたのに、夕方にはリボンが解けて落ちてしまった」「風が吹くだけで形が崩れる」というトラブルの裏には、物理的な摩擦力の不足という明確な原因が存在します。ヘアメイク現場で実践されている「物理的に崩れない構造」を紐解きます。
最も重要な技術的アプローチが、「ベースゴム」と「リボン」を同一化させないダブルアンカー構造です。髪をまとめるためのゴムに直接リボンを結びつけようとすると、髪の毛の弾性によってリボンが押し出され、結び目が緩んでしまいます。まずは髪を太めのベースゴムで強固に結束し、その上からリボンを巻き付け、リボン自体を結ぶのではなく「リボンの結び目の裏側に潜ませたUピン」をベースゴムの芯に向かって垂直に差し込むのがプロの常識です。
さらに、リボンの結び目自体にも工夫が必要です。蝶結びをする際、輪を1回くぐらせる通常の結び方ではなく、輪を2回くぐらせる「二重結び(ダブルノット)」を採用することで、リボン同士の摩擦面積が飛躍的に増大します。仕上げに、リボンの結び目の中心部に向けて遠目からハードスプレーを軽く一吹きすれば、生地の質感を損なうことなく、強風や激しい動きにもビクともしない強固なキープ力を確保できます。