デヴィ夫人の母親である根本政子さんは、非常に我慢強く、どこまでも子ども思いの女性でした。幼い頃の病気が原因で足に障害を抱えており、自由に歩行することが困難な状態でありながら、家事の合間を縫って内職に追われる日々を送っていました。
戦後の混乱期、一家の生活はまさに「食べるものにも事欠く」極貧状態でした。それでも政子さんは弱音を一切吐かず、傘張りや仕立て仕事などの内職に手を染め、わずかな小銭を稼いでは子どもたちの食事や教育費に充てていたと伝えられています。デヴィ夫人が後に語る「どんな逆境でも決して諦めない精神」は、まさにこの母の背中を見て育まれたものでした。