「先月修理したばかりなのに、また同じタイヤがパンクした」という相談は、サイクルショップの窓口で後を絶ちません。利用者の多くは初期不良や修理ミスを疑いますが、現場を検証すると、走行環境とメンテナンスに対する心理的油断が浮き彫りになります。
整備士の証言によると、再発トラブルの約7割は空気圧不足のまま走行を続けたことによるリム打ちパンクです。ママチャリやシティサイクルのタイヤは、乗っていなくても自然に空気が抜けていきます。タイヤを手で押して「少し凹む」程度の状態で歩道の段差(約2〜5cm)にスピードを落とさず進入すると、一瞬でチューブが押し潰されて穴が開きます。
さらに、タイヤ表面のゴムが削れて内部の繊維層(ケーシング)が見えている状態を放置しているケースも目立ちます。外装のゴムが薄くなれば、小石の尖った角や小さな金属粉が簡単にチューブまで到達してしまいます。「まだ走れるから大丈夫」という過信が、結果として修理代の出費を重ねる悪循環を生んでいます。