人に病気をうつすと罪になる?法的責任とわざと感染させる心理の真相

人に病気をうつすと罪になる?法的責任とわざと感染させる心理の真相

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ネット掲示板やSNS上では、毎年感染症シーズンになると「熱があるのに無理して出社してきた上司のせいでチーム全滅」「ノーマスクで咳き込む同僚が迷惑すぎる」といった悲痛な叫びが溢れかえります。職場で風邪をうつす行為がなぜここまで繰り返されるのか、そこには日本特有の労働構造と組織心理が色濃く影を落としています。 厚生労働省の調査データや産業保健の現場レポートでも指摘されているのが、プレゼンティーズム(心身の不調を抱えながら無理に出社し、業務効率が著しく低下している状態)の深刻さです。有給休暇を取りづらい社風、属人化された業務体制、そして「少々の熱でも出社してこそ一人前」という昭和的な根性論が、今なお根強く残っています。 しかし、無理な出社は美徳ではなく、企業にとって甚大な経済損失をもたらす明確な迷惑行為です。1人が出社してウイルスをばら撒いた結果、部署内でクラスターが発生し数名が同時に離脱すれば、企業の業務継続計画(BCP)は一瞬で破綻します。 労働契約法第5条において、企業には「労働者がその生命、身体等の安全を確保しつつ労働することができるよう、必要な配慮をする義務(安全配慮義務)」が課されています。企業側は感染症の兆候がある従業員に対して出勤停止を命じる権利と義務があり、テレワーク環境の整備や有給休暇とは別の特別傷病休暇の導入など、感染拡大を防ぐ組織的ガードレールを敷くことが求められます。

鈴木 陽菜
著者

鈴木 陽菜

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