ネット社会の進展は、名付けの現場に思わぬ懸念をもたらした。「名前のSEO(検索エンジン最適化)」問題だ。世界に一人しかいないような極端に珍しい表記にしてしまうと、GoogleやSNSで検索した際に個人が即座に特定されてしまうリスクが生じる。
都内のIT企業に勤める30代の父親は打ち明ける。「検索して世界で1件しかヒットしない名前は、プライバシーの観点から危険だと感じました。同姓同名は困るけれど、10人くらいは全国に同姓同名がいる絶妙な珍しさを目指しました」。デジタルフットプリントを意識したリスク管理が、現代の命名における隠れた必須条件となっている。