成田屋を語る上で欠かせないのが、長女・麗禾(れいか)さんと長男・勸玄(かんげん)さんの目覚ましい成長です。2017年に最愛の母である小林麻央さんを亡くした当時、幼かった二人は、父親の徹底した愛情と芸道教育のもとでたくましく育ちました。
麗禾さんは四代目市川ぼたんとして日本舞踊市川流の舞台で艶やかな舞を披露する傍ら、テレビドラマや映画にも出演。立ち居振る舞いの端々に見られる所作の美しさは、生前の麻央さんの優雅さを彷彿とさせると舞台関係者の間でも高く評価されています。
一方、八代目市川新之助を同時襲名した勸玄さんは、歌舞伎座の大舞台で『外郎売』の長台詞や『助六由縁江戸桜』の福山かつぎなどを演じ切り、圧巻の集中力を見せました。当代自身もブログや取材の場で「麻央が生前残してくれた最大の宝物。子どもたちの舞台を見るたびに、妻と共に歩んでいる感覚になる」と公言しており、家族の結束は成田屋の最大の推進力となっています。