春を告げるバラ科の三銘木「梅・桃・桜」は、遠目には似通って見えますが、その生態系や結実のプロセスには歴然とした差異が存在します。それぞれの違いを一覧表で整理しました。
暦の上での開花時期と咲く順番は、古くから「梅・桃・桜」の順と相場が決まっていました。寒風吹きすさぶ早春にまず梅がほころび、春本番の温もりとともに桃が咲き、最後に桜が咲き乱れて春のクライマックスを迎えるという流れです。しかし、近年の気象庁の生物季節観測データや各地の植物園の定点報告を精査すると、暖冬や春先の急激な気温上昇により、早咲きの桜や桃が梅の遅咲き品種と完全にオーバーラップする現象が頻発しています。
また、梅と桃の実の違い詳細まとめとしても知っておくべき点があります。梅の実(青梅)は直径2〜3センチ程度の球形で、強いクエン酸を含み、生食には向かず梅干しや梅酒へと加工されます。一方の桃は、食用品種であれば手のひらサイズで果肉にジューシーな糖分を蓄えますが、花を楽しむための「ハナモモ(花桃)」にも小さな緑色の実が付きます。ただし、ハナモモの実は果肉が極めて薄く硬いうえに、未熟な種子や果肉にはアミグダリンなどのシアン化合物が含まれるため、食用には適していません。