なぜ「財布盗んだ」と家族を疑う?物盗られ妄想の原因と絶対ダメなNg対応

なぜ「財布盗んだ」と家族を疑う?物盗られ妄想の原因と絶対ダメなNg対応

なぜ「財布盗んだ」と家族を疑う?物盗られ妄想の原因と絶対ダメなNg対応に関する疑問や疑問点をわかりやすくまとめました。今すぐチェックことができます。

ネット上の相談掲示板などでは、「親の性格が意地悪になった」「昔からお金に執着していたからだ」といった人格論に結びつける声が散見されます。しかし、これは明確な誤解です。物盗られ妄想は本人の意図的な悪意ではなく、脳の頭頂葉や前頭葉の萎縮に伴い、状況を正しく把握・統合できなくなった結果生じる病的症状です。

もう一つの盲点は、「本人が警察に通報したら家族が逮捕されるのではないか」という恐怖です。実際には、警察への事前相談を済ませておけば、仮に本人が「泥棒がいる」と110番通報しても、生活安全課や地域課の警察官は認知症の症状であることを前提に柔らかく話を聴き、その場を収めてくれます。通報を恐れて家族だけで抱え込む必要はまったくありません。

【プロの結論】心理的バウンダリーと共依存を防ぐ「持続可能な介護」の境界線

介護現場において最も避けるべき事態は、家族が「自分が我慢すればいい」と抱え込み、本人と共依存に陥って共倒れすることです。妄想をぶつけられる側の心を守るためには、心理的バウンダリー(境界線)を引き、「この言葉は本人の本心ではなく、病気が言わせている」と客観視する訓練が必要です。

また、介護サービスを利用して「物理的な距離」を意図的に作ることが、結果として本人の精神安定にもつながります。デイサービスなどで他者と交流する時間が増えると、家庭内での緊張が緩和され、妄想の頻度が劇的に下がるケースは珍しくありません。「施設に預けるのは親不孝」という古い価値観を手放し、外部の支援者チームへ主導権を渡すことこそが、家族関係を破綻から守る唯一の防衛策です。

中島 亮太
著者

中島 亮太

シンプルで洗練された住まいづくりとインテリアコーディネートのアイデアを提案しています。