ベストセラー書籍および映画化に対し、読書メーター、Filmarks、X(旧Twitter)などのオンラインコミュニティでは、どのような議論が交わされていたのでしょうか。ネットの反応を公正に検証すると、圧倒的な称賛の一方で、一部の冷ややかな意見も存在することが分かります。
まず、ポジティブな反響の大半を占めたのは、「老いることへの恐怖が軽くなった」という安堵の声でした。以下はその代表的なユーザーコメントの要約です。
「世間の老人本は『趣味を持とう』『若々しく生きよう』と押し付けがましいものばかり。佐藤先生が『起きるのも面倒くさい、何がめでたい』と言い放ってくれたことで、老親の愚痴を受け止められるようになった」(50代・主婦)
「草笛光子さんの啖呵を切る姿がカッコよすぎる。年を取ることはみすぼらしいことではなく、堂々と生きてきた証なんだと思わせてくれた」(30代・男性会社員)
一方で、批評的な見解としては、「直木賞作家であり豪邸に暮らす裕福な階層だからこそ言える贅沢な愚痴ではないか」「孤独死や困窮に怯える一般庶民の過酷な老後現実とは乖離がある」といった、経済的リアリズムの観点からの指摘も散見されました。しかし、そうした批判を差し引いても、彼女が「他人の目を気にして取り繕うことの虚しさ」を白日の下に晒した意義は、極めて大きく評価されています。