シートカスタムにおいて最も注意しなければならないのが、車検(保安基準適合)と構造変更手続きの壁です。道路運送車両法において、乗車定員10名の乗用登録(3ナンバー)を維持するためには、座席の寸法(1人あたり幅380mm以上)、通路幅、非常用脱出経路、シートベルトアンカーの引っ張り強度など、極めて厳格な基準が定められています。
特に重要なのが、座席およびシートベルト取付装置の技術基準(ECE規則等)に適合している証明書(試験成績書)の有無です。オークション等で入手した他社ミニバンのシートをDIYや格安工場で無理やり溶接・ボルト留めした車両は、陸運局での構造変更検査をクリアできず、闇車検や違法改造車となってしまうリスクを孕んでいます。
プロショップが手掛ける合法カスタムでは、強度計算書や試験成績書を陸運支局に提出し、正規に「事前審査」と「現車確認ライン」を通すことで、車検証の型式指定や備考欄に公認記載(緩衝装置・座席変更等の記載)を受けます。購入時や施工依頼時には、必ず「公認車検取得費用が含まれているか」「全国の陸運局で継続車検が受けられる仕様か」を文書で確認することが不可欠です。