この建築の象徴であり、都市に対する最大のステートメントとなっているのが「Stairway Commercial Gallery」だ。高さ30メートル、10階建ての吹き抜け空間に縦方向へと連なるこの階段型ギャラリーは、通りに面したガラス越しに街へと開かれている。
階段を一段ずつ上り下りしながら作品を鑑賞する行為は、水平移動が基本となる従来の展覧会とは全く異なる身体感覚を呼び覚ます。見上げる角度によって光の陰影がドラマチックに変化し、巨大なインスタレーションが立体的なパースペクティブを伴って迫り来る。街の日常風景と実験的なアートワークがガラス一枚を隔てて交錯するレイヤー構造は、ストリートとアートスペースの境界線を鮮烈に無効化している。