角都を撃破し、木ノ葉隠れの里へ帰還したナルトを待っていたのは、賞賛だけではありませんでした。医療忍術の最高権威である五代目火影・綱手は、ナルトの右腕を検診した直後、付き添ったカカシとヤマトを呼び出し、極めて厳しい表情で「風遁・螺旋手裏剣の使用禁止」を通告します。
綱手が下した禁術指定の決定的な根拠は、螺旋手裏剣がもたらす「細胞破壊のメカニズム」にありました。この術が炸裂した瞬間、球体から無数に生み出される高密度の風チャクラは、肉眼では捉えられないほど微細な「針」と化し、相手の全身の細胞一つひとつ、そしてチャクラを循環させる要であるチャクラ経絡系を幾千・幾万回にわたって千切りにするという恐るべき性質を持っています。
致命的だったのは、これが「至近距離で直接叩き込む打撃技」として発動されていた点です。敵の経絡系を粉砕する無数の微細な刃は、技を保持して押し込んでいるナルト自身の右腕にも等しく襲いかかっていました。綱手はナルトの腕の損傷状態を「微小な毒針を無数に打ち込まれたような状態」と表現し、現代の医療忍術をもってしても完全に修復することは不可能であると断言しました。このまま使用を続ければ、右腕の経絡系は完全に崩壊し、「二度と忍としてチャクラを練ることができなくなる」という取り返しのつかない代償を背負う構造になっていたのです。