受験生や保護者が最も恐れるのが「留年スパイラル」の噂です。ネット上では「学費を巻き上げるために故意に留年させているのではないか」といった極論すら散見されますが、これは明白な事実誤認です。
大学関係者や各種統計から読み取れる留年率の真相は至って明快です。文部科学省の歯学教育モデル・コア・カリキュラムに基づき、全国の大学は共用試験(CBT・OSCE)を通過しない学生を臨床実習に進めることが法律上禁じられています。愛知学院大学でも、とりわけ関門となるのは「4年次から5年次への進級」と「6年次の卒業試験」の2箇所です。
特に6年次の卒業試験は、歯科医師国家試験のプレテストとしての性格を帯びており、ここで合格点に達しない学生は容赦なく「卒業留年(国試受験の見送り)」となります。大学側としても国家試験合格率を維持・向上させなければ次年度の志願者確保に響くため、学力不足の学生を出願させるわけにはいかないというシビアな教育政策上の力学が働いています。
「大学に入れば何とかなる」という昭和的な感覚で入学し、毎日の小テストや出席管理、実習レポートを怠った学生が留年しているのが実態であり、真面目に毎日の講義に出席し、予習復習をルーティン化している学生が不条理に落とされることはありません。