バーニーズ・マウンテン・ドッグの最大の特徴は、その巨体に反するほどの深い情愛と穏やかさです。一般社団法人ジャパンケネルクラブ(JKC)の犬種標準でも「自信に満ち、注意深く、警戒心があり、かつ恐れを知らない。親しみやすく、家族に対しては誠実」と定義されています。
現場のブリーダーや愛犬家が口を揃えて「優しさの塊」と表現するように、飼い主の感情を敏感に察知し、そっと寄り添う高い共感能力を備えています。攻撃性が極めて低く、家庭犬としての適性が高い理由は、原産地スイスで何世代にもわたり「人間の家族と同じ空間で生活し、牛の誘導や荷車引きを共に行うパートナー」として淘汰・繁殖されてきた歴史的背景にあります。
特に顕著なのが強烈な甘えん坊気質です。体重40kg前後の成犬になっても、飼い主の膝の上に無理やり体を乗せてきたり、前足で「もっと撫でて」とアピールしたりする行動が日常的に見られます。この行動は単なる気まぐれではなく、ワーキングドッグとして「人の指示を受け、人と触れ合うことで精神的充足を得る」という強い愛着欲求が遺伝子レベルで組み込まれているためです。