細川たかし(本名:細川貴志)は1950年6月15日生まれ、北海道虻田郡真狩村の出身です。上京前は札幌・すすきののクラブ歌手として腕を磨き、マイクを使わずとも店内の奥まで響き渡る並外れた声量で評判を呼んでいました。この下積み時代に培われた喉の強靱さが、後の音楽キャリアの強固な基盤となります。
1975年4月1日、作詞・なかにし礼、作曲・中村泰士によるシングル『心のこり』で華々しくデビュー。冒頭のフレーズ「私バカよね おバカさんよね」は瞬く間に社会現象となり、デビュー曲にして公称80万枚以上の大ヒットを記録しました。同年の『第17回日本レコード大賞』では最優秀新人賞を受賞し、一躍トップシンガーの仲間入りを果たします。
その後もヒット曲を連発し、1982年には軽快なリズムと親しみやすいメロディが幅広い世代に親しまれた『北酒場』で『第24回日本レコード大賞』の大賞を受賞。翌1983年にも『矢切の渡し』で連続受賞を果たし、史上初となる日本レコード大賞2連覇という金字塔を打ち立てました。美貌と実力を兼ね備えた若手時代から、大衆の心を掴む国民的歌手へと脱皮を遂げた瞬間でした。