ピン位置がシビアに振られ、海風と硬いグリーンが選手たちを苦しめた運命の最終ラウンド。サンデーバックナインを迎えた時点で首位と3打差にひしめいていた上位グループから、鮮烈な抜け出しを見せたのは、徹底したコースマネジメントと研ぎ澄まされたパッティングを貫いた実力者でした。最終日逆転優勝の真相を紐解くと、勝負の分水嶺は難関と称される15番(パー4)のセカンドショットにありました。
先行するトップグループが突風に煽られてスコアを落とす中、風の息づかいを読み切ったピンデッドの攻めで値千金のバーディを奪取。続く16番、17番でもピンチを寄せワンで凌ぎ切り、最終18番(パー5)で劇的なウィニングパットを沈めました。公式会見で本人が「プレッシャーで手が震えそうだったが、目の前の一打のルーティンだけに集中した」と涙混じりに語った姿は、極限状態を制したトップアスリートの強靭な精神力を如実に物語っています。
一方、首位でスタートしながら惜敗を喫した選手は、バックナインでの僅かなアライメントの狂いがボギー先行へと繋がり、一筋のパットに泣く結果となりました。この紙一重の勝負こそがプロツアーの過酷さであり、リアルタイムで順位が入れ替わる女子ゴルフの醍醐味です。