この開運ブームの文化的背景を語る上で欠かせないのが、2000年代にテレビ朝日で放送され社会現象となった番組『オーラの泉』だ。美輪明宏と江原啓之が出演したこの番組は、お茶の間に「オーラ」や「守護霊」といった概念を定着させ、スピリチュアル産業の裾野を爆発的に広げる契機となった。
当時、番組内で見せる美輪の透徹した眼光と愛情あふれる言葉は、多くの視聴者に深い安らぎを与えた。その原体験が「美輪明宏=幸運をもたらす存在」という強力なパブリックイメージを決定づけたと言える。
時代が下った現在も、その拡散ルートは進化を続けている。かつて掲示板やメールで語られていた都市伝説は、今やX(旧Twitter)での拡散やInstagramでのグラフィック共有、LINEのトーク背景への設定へと形を変え、瞬く間に若年層へと伝播している。プラットフォームが変われど、人々が幸運を願うメンタリティとアイコンの象徴性は確固たるものとして受け継がれている。